開校27年「出る杭を伸ばす!」探究的な学びで子どもの成長をサポートする神戸市のオルタナティブスクール、ラーンネット・グローバルスクール。今回のラーンネット通信では、フルスクールの探究カリキュラムの一つであるプロジェクト学習についてご紹介します。
プロジェクト学習は子ども自身が自分で取り組みたいテーマに取り組む時間です。一人でもペアやグループで取り組んでも構いません。それぞれが興味のあることも、探究の仕方もその子それぞれ。個性が光ります。プロジェクト学習には「探究シェアリング」という時間があり、スクールの友達や保護者の方々に取り組んだことをシェア(共有)する時間があります。
今回は、このプロジェクト学習で中学年のR君の取り組みを紹介します。
「プロジェクトなにしよう?!」
2学期2回目のプロジェクト内容を考える時に、考え込んでいた3年生のR君。
低学年の時は、ラーンネット三川師匠に習って色んなものを造り続け、木工少年時代を堪能した。3年生の前半は、ロッジの庭にある小屋のリニューアルを手掛ける。
そして後半・・・。夏休みには、世界旅行にも行き、色んなものを観て、知っている。
普段アイスホッケーもやっているR君。素材は体の中に一杯ある。でも、自分が自分で選んでやっていく探究プロジェクトとは、なかなか結びつかない。何回もプロジェクトの時間が過ぎていく。「うーん。どうしよう。」その時、耳に入った言葉は、「好きなことをやればいいんだよ!」というあるナビゲータの一言だったと言う。
「好きなこと?!」「なんだろう?今、好きなこと・・・。」
そこでひらめいた!ラジコンのコースを造ること!!
今までやってきた木工も生かせるし、木でなくて段ボールなら家でも造って持ち運びも簡単。そうだ!そうしよう!!
まず、車体を決めて、ミニッツ4×4ラングラーに変更。そこから始まった超スピードの制作。お家でもパパや弟のサポートで一緒に造ったデコボコ道。操縦は、お手の物だから、デコボコ道もどんどん超えていける。次に、橋を造って川を渡ろう。車体のサイズを測り、橋から落っこちないように丁寧に造る。これは、しっかりした木を使おう。トントンカンカン金槌で、自分の指を打ち付けて爪から血がにじんでも、涙一つ流さない。そこには、職人魂が見てとれる。
何度も練習を重ね、コースクリアのコツを掴んで、探究シェアリングを迎えた。
当日は、なんと操縦体験ができるという企画にみんな大喜び。上手くデコボコが超えられなかったら、サッと傍にやってきて操縦を交代。ひっくり返った車体を起き上がらせ、走らせるR君なのだ。「上手い!」みんな声をそろえて言う。その姿は、まさにヒーロー‼とにかくカッコイイのです。
傍には、今回作ったコースのスライドショー。今風にPCも使い、説明をする。
これからも、どんどん内なるやりたいスイッチをONにして、ラーンネットを舞台に輝いて下さい!
(いし)
バンビーナ卒園式 : 次の記事 >
< 前の記事 : 「どうしても」を叶える(あーる)