ラーンネット通信

ラーンネット 書道(フルスクール)

開校27年「出る杭を伸ばす!」探究的な学びで子どもの成長をサポートする神戸市のオルタナティブスクール、ラーンネット・グローバルスクールでは、2学期に各学年2回ずつ書道の時間があります。
ラーンネット 書道はひとりずつお手本が違うのが特徴!
お題に沿って、子ども達が自分の書きたい文字を考え、担当ナビゲータ(カワサッキー)がお手本を書きます。
毎年、誰がどんなお手本リクエストをしてくるのかが楽しみです。
今回1年生1回目はテーマ学習「大昔」にちなんだカタカナ文字。
2回目は毎年恒例の「ラーンネット・グローバルスクール」。
準備練習ではスクールの名前をカタカナで全部書いてから、それぞれ書きたい字を2文字ずつ選びました。
ひとりずつ一緒に手を持って書くと少しコツをつかんで、どんどん書いていました。
始めて間もない1年生には緊張感があり、自然に紙の真正面に正座して静かに墨をすり、肘をあげて筆を持ち、筆を持たない手は半紙に添えるなど、初歩的な大切な事ができていて、驚きました。
ホールに新しく飾られた「ラーンネット・グローバルスクール」の文字、なかなかいいですよ!
2年生1回目はカタカナの言葉。
2回目は「やよい」「弓矢」などテーマ学習「大昔」にちなんだ書きたい言葉を書きました。
2回目ということもあり、準備は順調。
それぞれのお手本で書く前に、全体で準備練習として平仮名を書き、止める、はねる、はらうをたっぷりしました。
一人ずつ一緒に書いてコツをつかめば、しっかりと形がとれました!
中学年1回目はテーマ学習「天体」に絡めて、「月光」「文月」など月に関する言葉。
2回目はテーマ学習「伝える」にちなんで、「自分を伝える言葉」。「攻める男」や「数学博士」などがありました。
このお手本を書く時には、自分のことよくわかってるなぁと思ったり、そうなんだと知らない部分を知ったり、とても面白かったです。
書く内容が自分についてだからなのか、みんな楽しそうで筆運びもスムーズ!
出来たものを飾っている展示スペースの前では、子どもたちも保護者も「誰のだろう?」と考えていて、答えを知っている私にはとても面白かったです。
のびのびいい字が書けたね!
高学年1回目はテーマ学習「武士」にちなんで、歴史上の人物。
なんと「杉良太郎」や「松方弘樹」なども出てきて、このお二方の名前をお手本で書くのは最初で最後かと思いました。
2回目は「秋か冬の短歌」。
このお手本で私が書いた文字はなんと434文字。
子ども達自身も一人、31文字を一枚におさめなければなりません
肩慣らしは平仮名で。
人によって書きやすい字が違う様で、同じ字でも「難しい!」とか「簡単!」とか真逆の言葉が同時に行き交っていました。
短歌は五行なので、文字のみならず、行間など全体のバランスも大切になってきます。
31文字ともなれば、1枚目はこの文字がうまくいって、ここが気になる!2枚目はこの文字がうまくいかなくて、ここがいい!という事が起きてきます。
うまくいかなかった字を、なんども練習したり、手を持って!と頼んできたり、行間を考えて一行ずつの位置を指差し確認したりとそれぞれのやり方で、気になる部分に向き合っていました。
最後は離れたところから、全体のバランスを見て決めるのですが、どの子もバランスのいい方を見る目が育っていて嬉しかったです!
スクールに勤めて6年目。
ちょうど1年生から一緒に書いてきた子ども達が書道6年目を迎えました。
墨をする事を面倒くさがったり、雑に書いたり、足を立ててかいたこともあったのに、
今年は墨の濃度、墨の量、文字の形、バランスなど、全体を見れる様になっていて成長を感じ、とても感激しました。
そして書き初め。低学年は「冬の言葉」。中学年は「上達したいこと」。高学年は「なりたい四字熟語」。
ロッジの壁に所狭しと並びます。
ロッジにお越しの際には、全体のバランスがいい子、力強い子、墨の加減がいい子、にじみがいい子、丁寧な子、美しい字などなど、一人一人の良さをぜひ感じてみてください。
今年もみんな、よくよく頑張った!

(カワサッキー)