2024年7月、六甲山のびのびロッジにて、KICの留学生との交流会を開催しました。KICの留学生たちは自国の社会課題のIT技術による解決策を探究し、LGSの小学生たちは自分の興味あるトピックについて探究するという、異なるアプローチで「探究」を学んでいる二つのグループが、この日、文化の違いを超えて共に学び合う貴重な機会を得ました。
子どもたちの探究発表と留学生の驚き
午前中は、LGSの子どもたちがこれまで探究してきたことを発表する場として設けられました。子どもたちはタブレットや手描きのポスターを使い、自分たちが探究したテーマについて自信を持って発表しました。興味を持った都道府県の観光地や歴史、公害問題、自分たちのヒーローは誰かなど、好奇心に基づいた探究の成果が披露されました。
KICの留学生たちは、日本にもアフリカのように多様な民族が存在し、地域ごとに異なる文化や風土があることに驚きました。特に、北海道の厳しい寒さとアフリカの暑さの対比や、多民族社会のあり方について興味深く感じていたようです。
留学生による探究発表と文化交流
午後になると、今度はKICの留学生たちが自国の社会課題を探究した成果や文化について発表を行いました。ベナン出身のアジズさんは、自身の研究テーマである「デジタルツイン」という最先端技術について子どもたちに説明し、子どもたちは目を輝かせて聞き入っていました。また、コートジボワール出身のアプリさんは、アフリカの音楽やお祭りについて紹介し、シンセサイザーを用いた実演で子どもたちと一緒に歌い踊り、楽しく盛り上がりました。
交流の裏側にあったエピソード
LGSの子どもたちは自分たちの探究活動や好きなことを積極的に紹介しました。中学年の子どもたちは、自分たちが育てた野菜の畑を誇らしげに紹介し、また、自分たちのヒーローについて留学生と熱心に語り合いました。特に、ITに興味を持つ子どもとIT系の留学生がスティーブ・ジョブスやビル・ゲイツについて話を広げる場面は印象的でした。
また、低学年の子どもたちは元気いっぱいに留学生を山の中や遊具へと誘い、一緒に駆け回る姿が見られました。留学生たちは息を切らしながらも、笑顔を絶やさずに子どもたちとの遊びを楽しんでいました。
子どもたちの感想
交流会後、LGSの子どもたちからは、「とても楽しかった」「また会いたい」「次回はKICに行きたい」など、多くの感想が寄せられました。特にアジズさんのデジタルツインに興味を持った子どもや、アプリさんと一緒に歌ったことが思い出に残ったという声が多くありました。
このような「探究」を通じた国際交流の機会は、子どもたちが異文化に触れるだけでなく、自分たちの学びを広げるきっかけにもなりました。KICの留学生たちとの貴重な時間を、子どもたちは心から楽しみ、互いの文化を理解し合う素晴らしい経験となりました。
(すみ)
【ナビの夏休みシリーズ①】「フィンランドに行ってきました」 : 次の記事 >
< 前の記事 : はじめての探究シェアリング!